健康保険と介護保険のちがい

今回は、健康保険と介護保険のちがいについて書いていきます!

というのも、私のブログへ来た検索ワードの中に、健康保険と介護保険のちがいを知りたくて来てくれたのかな?というものが、割とあるんです。

このブログでは、健康保険の仕組みについて書いているのですが、

健康保険と介護保険の制度や役割の違いを知ることも、医療の仕組みを知ることにつながると思います◎

では、さっそく見ていきましょう!

健康保険とは

まず、健康保険とは何でしょうか?

健康保険とは、医療を受けるために使用するものです。保険証をもって病院に行く、という時に使うものです。

そのため、健康保険は医療保険とも言われますが、どちらも同じ意味になります。

このブログで書いている「保険証」は、健康保険のことを指します。

保険証や健康保険の仕組みについては、何で病院を受診する時は、保険証が必要なの? 病院はどこからお金を得てるの? 保険証で職業がわかる?!~保険者と法別番号~ にも詳しく書いていますが、

簡単に言うと、

①本人が保険者に保険料を支払い

②保険者が保険料を集めておいて

③医療行為を受けた時の医療費を

④本人は一部を支払い

⑤病院が保険者へ請求することで

⑥保険者から残りの医療費を支払う

という制度です。

健康保険のしくみ

この健康保険の制度は、生まれた時から使える制度です(国民皆保険)

年齢制限はありませんが、年齢によって医療費の負担額が変わります。

健康保険が使えるところ

先ほども簡単に書きましたが、健康保険が使えるところは病院です。

健康保険は、医療行為に対して使うことができます。

医療行為とは、病気に対して治療をした場合を指します。

逆に言うと、医療行為以外、医療行為として認められていない治療行為に対しては、保険証を使うことは出来ません。

例えば、美容整形など病気ではないものに対する治療、事故や喧嘩など本人以外の理由でケガをした場合(第三者行為といいます)、仕事中のケガ(労災・公務災害)には、健康保険を使うことが出来ません。

※保険証が使える治療行為については、また別の記事で詳しくお伝えしますね♪


介護保険とは

では、介護保険とは何でしょうか??

介護保険とは、介護サービスを受けるために使用するものです。

介護保険も仕組み自体は健康保険と同じく、保険料を集め、介護サービスを受けた時に本人が介護費の一部を支払い、残りを保険者が支払います。

ただ、健康保険と大きく違う点が3つあります。

  1. 年齢制限がある
  2. 介護保険の保険者は市町村で、市町村ごとに保険料、サービス内容などが違う
  3. 介護認定を受けないと、介護サービスは使えない

ということです。

1つずつ見ていきましょう!

1.年齢制限がある

介護保険は、誰でも使える健康保険とはちがい、年齢制限があります。

まず、保険料を支払うのは40歳以上の方です。40歳未満の方は介護保険料を支払う必要はありません。

また、介護サービスを受けられるのは、原則65歳以上の方です。

※40歳~64歳の方は、特定の疾病がある方に限り、介護サービスを受けることができます。

2.介護保険の保険者は市町村で、市町村ごとに保険料、サービス内容が違う

介護保険は、保険者が市町村になります。

健康保険では、市町村が保険者となるのは国民健康保険だけですが、保険者が違うからといって、医療行為に大きな差はありません。

ですが、介護保険は、市町村で保険料やサービス内容が変化します。

A市では介護保険料が高いけど、サービスが充実している。B町では介護保険料が安いけど、あまりサービスが充実していない。

なんてことが、介護保険では起こります。

3.介護認定を受けないと、介護サービスは使えない

これも健康保険とは大きく違うのですが、介護サービスは、何もせずに使えるものではありません。

介護サービスを受けるためには、市町村による介護認定を受ける必要があります。

介護認定を受けることで、介護度が決まります。介護度とは、介護の必要度を示す区分です。

介護度には、要支援1,2と要介護1~5があります。要介護5が一番重い介護度となります。

介護認定を受けるには、役所に介護の申請をして、認定調査を受け、医師の意見書と合わせて介護認定の審査会をして始めて、介護度が決まります。

難しい単語が並んだので、もっと簡単に書くと、

あなたの介護度は要介護〇ですよ、と決めるためには、家に調査に来てもらい、医師に今の状態を書いてもらった用紙を役所に渡してもらい、会議で介護度が決まる、という感じです。

介護度は、身の回りの世話にどの程度の手間がかかるのか、で決まります。

例えば、重い病気を患っていて生活がしんどくても、自分でご飯を食べて家事や買い物などもできるなら、介護度はあまり重くなりません。

重い病気はなくても、認知症が進んでいて、家事や買い物ができない、徘徊してしまうなどの方が介護度は重くなります。

ただ、これを決定するのは役所での審査会(会議)のため、一概には言えません。。

介護保険が使えるところ

介護保険が使えるのは、デイサービスやヘルパーなどのサービスです。施設に入居する時にも、介護認定が必要な場合もあります。

ただ、介護認定がなくても使える介護サービスもあります。民間の家事代行サービスなども、介護には使えるかもしれませんね。

例えば、宅配食のサービスなども介護サービスとして使えるかもしれません。



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介護保険はあくまでも、生活に手間を要する方に対するサービスのため、介護保険で医療行為を受けることは出来ません。また、市町村によってサービス内容は違います。

役所やケアマネジャーと相談しながら、介護保険を使っていく、ということになります。

健康保険と介護保険のまとめ

ここまでをまとめると、

健康保険→医療行為に使う。誰でも使える。

介護保険→介護サービスに使う。年齢制限があるし、サービスに差がある。

ということになります!

いざという時に慌てる前に、少しでも制度のちがいを知っていると良いですよ◎



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