診療明細書の見方【応用編】~②短期滞在手術等基本料ってなに?~

診療明細書の見方シリーズ ということで、診療明細書の見方【応用編】の第二弾です◎

今回は入院料に近いけど、少し特殊な「短期滞在手術等基本料」について書いていきます!

数日間の入院をした時、実はこの「短期滞在手術等基本料」を算定していることが多かったりします。

そのくらい身近なんですが、前回書いた入院料(診療明細書の見方【応用編】~①入院料ってなに?~)とは、少し仕組みが違います。

ひとつずつ、見ていきましょう!

短期滞在手術等基本料とは

名前から漢字が多くて、すでに嫌になりそうですが…これは、「短期滞在」の「手術等の基本料」という意味になります。

短期滞在手術等基本料は、厚労省の定める施設基準(厚労省が決めた基準)を満たす病院で、対象の手術を行った場合に算定されます。

また、短期滞在手術等基本料を算定した場合、入院基本料(入院したら算定される料金)、特定の検査や麻酔料は算定できなくなります。

ざっくり言うと、厚労省が決めた手術を行った場合は、その手術ごとに設定されている料金以上は基本的に算定できない、ということになります。算定は手術代金分だけで、その他いろいろな料金含めたポッキリ料金、のようなイメージです。

きっと、この説明だけではイマイチよくわからないと思うので…どんな手術が短期滞在手術等基本料に当てはまるのか、具体的に見ていきましょう!

短期滞在手術等基本料、3つの種類

短期滞在手術等基本料には、3つの種類があります。

短期滞在手術等基本料1(日帰りの場合) 2,856点
短期滞在手術等基本料2(1泊2日の場合) 4,918点
短期滞在手術等基本料3(4泊5日までの場合)

短期滞在という名前の通り、入院期間は4泊5日が最大になります。

4泊5日の期間内に対象の手術をしている場合は、入院していても入院基本料は算定できず、短期滞在手術等基本料を算定することになります。

短期滞在手術等基本料1、2では、対象となる手術であれば、どんな手術をしても点数は決まっています。

例えば、短期滞在手術等基本料1の中には、

K005 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)[長径4cm 以上(6歳未満のみ)]

があります。

この手術は、皮膚の露出部(触れる場所)にある腫瘍(できもの)を取る手技を指しますが、腫瘍の直径が4cm以上で、しかも6歳未満の子供に対して手術をした場合に算定できます。

この手術を日帰りでした場合、算定できるのは2,856点と決まっています。

対象となる手術はたくさんあるので、気になる方はこちらを見てください! 短期滞在手術等基本料(外部サイト)

短期滞在手術等基本料3では、対象の手術によって点数が変わります。

これも対象となる手術はたくさんありますが、いくつか例を挙げると下図のようになります。

※ちなみに、短期滞在手術等基本料3は「短手3」と呼ばれることも多いです。長くなるので、これからは短手3と呼ぶことにしますね。

これはあくまでも一部ですが、手術内容によって点数が変わってきます。

この手術内容には、全身麻酔を使う手術もあれば、局所麻酔のものもありますが、4泊5日以内に退院すれば、基本的にこの点数だけが算定されます。

ただし、短手3に含まれないもの(退院時の処方や、食事代など保険適応外のもの)は別に算定されます

診療明細書の見方【基礎編】~②手技ってなに?~ を読んでいる方は、もしかすると気づいたかもしれませんが…

「短手3は対象の手術の場合算定される」と言っているのに、実は、手術以外のコードもあります。

手術のコードは「K▲▲」というように、必ずKからはじまるのですが(俗にKコードよ呼ばれます)、Dコードのもの(検査のコード)も含まれています。

その理由は私にもわからないのですが…D413の前立腺生検法は、全身麻酔下で検査をする必要があるようです。そのため、検査後に安静が必要だったりするから、短手3の仲間に含まれているのかな?と個人的には思っています(本当の理由は、わかりません)。

なんにせよ、厚労省が定めた手術(と検査)をした場合は、短期滞在手術等基本料になる、ということです。

手技と点数を詳しく知りたい方は、医療事務が実際に使うこの点数票を見ると良いですよ◎


診療点数早見表 2018年4月版 [医科]2018年4月現在の診療報酬点数表 [ 医学通信社 ]



まとめ

短期滞在手術等基本料について簡単にまとめると、

  1. 厚労省が定める施設基準を満たしている病院で、
  2. 厚労省が定める手術(や検査)をした場合
  3. しかも、4泊5日以内の入院だった時には、
  4. 手術料などを含めた算定になる

ということになります!

医療点数の中には、短手3のような「●●の場合、▲▲は含まれる(算定できない)」といったものが多くあります。

医療事務の中では、これを「まるめ」と言ったりします。

短手3の場合、「短手3に当てはまる手術をした場合、入院料や特定の検査料はまるめられる」と言ったりもします。

(ちなみに私は、「まるめ」より、「含む」の方が言葉的に好きなので、あまり使いません笑)

短期滞在手術等基本料という入院料に似たものと、「まるめ」という考え方。知っておくと便利ですよ♪

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする